11月19日(水) 河口(中国)

河口の街にいます。明日はいよいよベトナム。サパまで行ければ御の字かな、と。

さっき、宿のそばの食堂で、メシを食ってきました。豚肉とピーマンの炒め物、ピータン、
それと、ビール2本。

僕は旅先で食堂に入ると、外の人の動きが見たいので、かならず外が見える席に座るんですね。
その食堂では、奥のほうの席に案内され。外のほうへ向かって座ったら、ひとつ入り口寄りのテーブルに、
こっち向きに座ってるカップルがいて。男のほうは、どうも冴えず。30代後半。ダサイ眼鏡をかけ
服装も髪型もダサダサです。とにかく全体の印象が、いかにもうだつの上がらない風体で。
一方、女のほうは、なかなかいけてます。藍のワンピースに麦わら帽子なんてかぶって、
僕の言葉でいうと、自分が可愛いっていうことを百も承知でいるような、そんなタイプです。
そうですね、日本の芸能人でいうと、ユウキナエをすこしポッチャリさせて、さとう珠緒を
ふりかけたような感じでしょうか。黒目がちな瞳が、男を惑わせます。(迷わせる、ではなく)

どうしてこの二人がくっついてるんだろう? 僕の食事時の最大の関心事は、そこでした。
いろいろ考えました。きっと彼はパパがお金持ちで、彼も「青年実業家」なんだ。お金を
うなるほど持ってる。あるいは、パパが党幹部で、彼も若いのに党の要職にいる、とか。
まぁ、何かしらの理由で、彼女が彼とくっつくだけの、何かが、あるのでしょう。それを
一旅行者のわたしが、あーだこーだ詮索しても始まりません。だいいち、
ビールが不味くなるだけです。

あ、ちなみに、ここで飲んだビールのブランドは「雪花ビール」でした。
本社は北京にあって、工場が四川の●陽市とかにある、と。

中国のビールって、みんな同じ味に感じるのですが、日本人からすると、いまひとつ、
じゃあないですか? わかりませんが。まぁ、なにしろ、うんと安いので、あまり文句は
いえませんが。

あ、そうそう。先ほどのカップルが、店を出て行ったんですね。

そしたら、お店のおねえさんたちが、テーブルを片づけながら、さっそくウワサ話に
花を咲かせています。やはりそうでした。彼女と彼は、正式なカップルではない。まぁ、
平たくいうと、パートタイムラバーっていうやつでしょうか。

ふたりは食堂の向かいの立派なホテルに、夕方から姿を消しました。

まぁ、でも、それこそ、一旅行者のわたしなんぞが、とやかくいうことじゃあ、
ないですね。おたがい大人なんですから。

じゃあ書くなって。はい、そのとおりです。
すみません、ちょっとうらやましかったんです。(笑)

それはそうと。

昨日の朝7時半のバスで、景洪を出発したところまでは、お話ししましたね。
いきなり寝台バスですよ。縦3列、2段の寝台が、バスのなかにあって、朝の7時半から
いきなり横になることを強いられるんです。ほんの1時間前まで寝てたのに、ですよ! 奥さん。

それはそれとして。長くなるので端折りますが、箇旧の街に着いたのが、翌朝の9時半くらいです。
翌朝の、9時半ですよ! 奥さん。←しつこい

僕の乗ったバス、河口行きと銘打たれていましたが、前日チケットを購入した、チケット売り場の
おねえさんによると、河口までは行かず、ずっと手前の開遠までだろう、っていうんですね。それでチケットも
開遠までにしてもらったわけで。箇旧の街にバスが着くと、開遠、という単語を口にしながら(たぶん)、
大勢の人が降りて行くんですね。それで、僕も慌てて荷物をまとめてバスを降り、開遠行きは?っておじさんに
聞いたら、あぁ、開遠なら、いまそっちから出るところだよ、っていうわけで、慌てて、そのバスに乗り込み。

あとからよく考えたら、僕が景洪から乗ってきたバス、あのまま乗っていれば河口まで行ったのでは
ないか? そんな気もしてきます。ほかに行くところ、ないですしね。

でも、開遠までのチケットを売ってもらった。箇旧の街で、開遠行きに、バスを乗り換えた。
それらのことに、積極的な意味を、見いだしたいと、前向きな私は、切に思うわけであります。(大拍手)

それはそれとして。開遠の街に着いたのが10時10分頃。そこで慌てて河口行きのバスを
さがしたら、10時半に出るという。チケット売り場のおばさんに、ガイドブックの河口のページを
見せて、切符を発行してもらって、駐車場に停まってた河口行きのバスに、荷物を押し退けながら
乗り込んで、やっとのことで座席を確保したのでした。

開遠から河口までは4~5時間、とガイドブックには書いてありましたが、ばっちり6時間はかかり
ましたね。

っつーことで、景洪を出てから、ここ河口の街に着くまで、2回の乗り継ぎを経て、
通算33時間くらい、バスに揺られていたということになります。僕は、まぁ、バスは
好きなほうですけど、これだけずっと乗ってると、さすがに、もう二度とバスには乗りたく
なくなりますね。

いやぁ、でも、中国はでかい! 日本だったら、ものすごい名勝、観光地になりそうな
山とか湖とかが、いたるところに、ゴロゴロしてる。なんつーか、スケールが違いすぎる。
雲南の端っこをちょこっと移動しただけで、1日半もかかるんですよ。
ほんと、とてつもないデカさです。そのことを実感できただけでも、来た甲斐が
あったというものでしょう。

それはそれとして。

河口の街ですよ。紅河の向こう岸は、まがうことなき、ベトナム!ですよ。

ここまでの道のり、遠かった。成田を出てから、10日ほどが経っていると思うのですが……。
うー。

つかれた。

今日は写真を撮るのもほどほどにして、さっさと寝ます。いまは夜の7時過ぎ。
なんか文句ある? ないよね!

明日は早起きして、ベトナム入り、そしてサパ入りを目指します。
ラオカイからサパまで、どのくらいかかるんだっけ? え゛??? またバスに乗るの……。う~。

(ガイドブックを見る)
え、2時間? 楽勝じゃん! 雲南のバス旅行を極めた私にとってみたら、
津田沼駅から二宮神社行きに乗るようなものですね。←地元の人間しか分からない(笑)

夜の9時になりました。
ホテルの部屋にいます。

さっきから、3回くらい、楽しそうなおねえさんからの電話がかかってきましたが、
残念ながら中国語がまったくわからないので、対処のしようがありません。

まぁ、いいや。明日は明日の風が吹く。意味違うか。(爆)

えっと、明日からの週末の予定を、発表いたします!
明日はベトナム時間で朝の7時に国境がオープンします。中国時間だと8時です。
ベトナム時間の7時に国境を越えて、そのままバスに乗ってサパに行きます。明日は
サパの街をウロウロして写真を撮ります。明後日(21日、金曜日)は、日帰りトレッキングで
サパ近郊の少数民族の村に遊びに行きます。夜はホテルの舞踊ショーの取材。
ホテルの部屋からインターネットに繋げれば、Joiのたまった分をアップします。

土曜日は、朝起きて、バックハーへ向かいます。できれば、1泊ツアーという形で
行きたいと思います。帰りのハノイまでの列車までセットになってれば、いうことない。
土曜日はそのままバックハーに泊まり、日曜は早起きして、花モン族が集まるというサンデー
マーケットを撮影。この日は気合いを入れて、カメラ2台で撮影に望みましょうね。(^^)v
ひさびさに、D60に活躍の場を与えてあげられそうで、すごくうれしいです。

日曜日の夕方にはラオカイに戻り、夜行列車でハノイへ向かいます。ハノイへは月曜日の
午前中に着くのかな。そのまま、宿を確保し、在住の友人に会いに行きます。

そんな感じ。完璧でしょ。(はぁと)

あぁ、それにしても、さっきの楽しそうなおねえさんからの電話、なんだったんだろう?
1万人にひとり、映画のタダ券が当たりました!とか、英語の教材が、超格安で購入できます!
とか、そういうヤツなのかしら。(笑)

まぁ、いいや。明日は明日の風が吹く。←こればっか。

そういえば、書こうと思って書いていなかったこと。

僕の写真の師匠は、牛腸茂雄さんと、あとひとり、福岡の、●●●●さん。名前失念。ごめんなさい。
耳が聞こえなくて、写真館を嫁さんに任せっきりで、博多の街を、ライカみたいなカメラで、
スナップして回ってた……。すぐ電柱とかに登って、街をバチバチ撮ってた……。

このふたりです。

もちろん、影響を受けた写真家の方は、ほかにもたくさんいらっしゃいます。
でも、強いて挙げるとすれば、このふたりに、なるんじゃないかと思います。

なんつーか、時代を超えてつねに新鮮であり続ける写真。
そこに人間が写ってる写真。彼らの撮る写真は
そういう写真じゃないかと思います。

そうして、僕の撮りたい写真も、そういう写真です。
うんと遠くから、生態を模写したりするんではなくて、言葉が交わせるくらいの距離で
頭に来たら殴られるかもしれない、ツバを吐きかけられるかもしれない、そういう、いわば
切るか切られるか、みたいな近さで、相手に半歩近づいて撮る写真。あ、この半歩近づく、
半歩前に出る、というのは小沢忠恭先生からのパクリですね。すみません。m(_._)m

でも、そう。

明日、明後日、明々後日、その次の日。毎日、毎日、そういう写真だけを撮っていけたら、
この旅はきっと成功ということになるんだと思います。

そういう意味では、70-200mmは、ぼくにはちょっとだけ、長すぎました。
前から書いているように、50-120mm F2.8Lみたいなスペックのレンズ、
キヤノンさん、出してくれないかな。うーん、できれば、10万円以下で。なるべく軽めで。
無理かにゃあ。(笑)

さすが、中国だけあって、部屋に備え付けの茶が、うまいです。
撮影ロケで行った、ダブリンのことを思い出しました。あそこでも、何の気なしに
ホテルの部屋に置いてある紅茶が、バカうまで。なんじゃこりゃあ?と思いました。
不思議ですね。べつに、アイルランドでお茶葉が採れるわけじゃあ、ないのにね。

アイルランドも、いつか再び訪れたい国ですね。
あの、のんびりさ加減が、僕にピッタリで。

そういえば、よく考えてみると、首都がのんびりしてる国って、わたし好みかも。
ラオスのビエンチャンしかり、ベトナムのハノイしかり、アイルランドのダブリンしかり。

東京は、大都市すぎてダメだわ。よく考えてみたら。(笑)
でも、地球上の国で、そういう国のほうが、数からしたら少ないのかもしれない。
もっと世界中、出かけていく必要があるようですね。(笑)

明日はいよいよ、ベトナムです。

すんごい久しぶり。えっと、50日ぶりくらいでしょうか。(笑)

テレビを見てました。中央電視台、でしたっけ。CCTV。
日本のNHKみたいなモンなんですよね。そこが死ぬほどチャンネルを持ってる。
たとえていえば、NHKが、フジテレビやテレビ朝日を、自局内にかかえてる、ような
もんでしょうか。違ってたらごめんなさい。

なんか、中国のテレビって、もっと真面目くさいのかと思った。ちゃんとイケてるんですね。
サバけてるというか、かっこいい。ふつうに。そのことに、驚いた。

なんだか、中国って、イメージしてたのよりも、ずっと普通の国かも。って、当たり前か。(笑)
人間が生きてるんだもんね。僕らと何ら、変わらない……。

河口で食べたピータン

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