もうしわけないけど、オリンピック、騒ぎすぎだと思うよ。 考えてみたら、おれ、むかしからスポーツに夢中になったことって、なかった。そもそも、スポーツって、余技だよねえ。お金持ちの人とかが、暇な時間を使って、肉体労働でもないのに、カラダを動かして。
ここ数日、暇だったのでガテン系のバイトをしてみたんだけど、いやー、カラダを動かして仕事をするのって、めちゃめちゃ気持ちいいのね。知らなかった。4日間のうち、初日と最終日は工場というか巨大倉庫の中で物流の末端を受け持った。2日目の3日目は、家電の配送の助手。いやー、学んだ学んだ。。
スポーツで仲よくなるとか友情を育むって、確かにあると思うけど、でもここ数日の倉庫作業で学んだのは、カラダを動かして一緒に仕事をする中で築かれる絆って、スポーツの比じゃないと思うよ。いや、比べるモノではないのかもしれないけど。でも。
そりゃあ、4年にいっぺんの世界一のスポーツ大会で、世界一になることは素晴らしいことに違いない。でも、世界のあちこちで、誰にも褒められることなく、安い賃金で、文句も言わずに、一日中、いや来る日も来る日も、ずっと休むことなく黙々と働き続ける人々は、金メダリストと同じか、あるいはもっと偉いと思う。尊いと思う。あえていえば、幸せだと思う。
そんなこと、数日間のガテン作業で、悟ったような気になって、えらそうに語られても困りますよね。
もうひとつ思ったのは、写真を撮って、お金をもらえるって、どんなに幸せなことだろう、と。
同じようなことだけど、人はやっぱり、自分の得意とするところで、社会に貢献する、参加するのが正しいと思われ。僕でいえば、写真を撮ることとか、文章を綴ることとか、子どもたちに勉強を教えることとか、かな。
スポーツが得意な人は、自分が得意なスポーツで世界中の人に感動や勇気を与えるんだから、すごいと思うよ。でも、同じこの時に、世界中で、誰にも称賛されずに黙々と肉体労働に従事する多くの人たちがいることを忘れちゃいけないし、まだ生まれて少ししか経ってないのに、自分の国の政府軍や、ロシアの軍用機に爆弾を落とされて殺される子どもたちがいることを、思い出さないといけないよな、と思った。
俺が毎日新聞の主筆だったら、夕刊8面のうち5～6面はシリアの戦争のことを伝えるね。日本だったら、売れないで、すぐにつぶれちゃうね、きっと。