なんだか日本とは縁が薄いけど、ずっと気になってる国というのが僕にはいくつか
あって、このアルメニアという国もそのひとつ。トルコという大国がすぐ横にあるために
過去にずいぶんと苦汁を飲まされてきた、そんな民族の住む。
何年か前に、「アララトの聖母」という、トルコによるアルメニア人大虐殺を描いた
映画を観て、アルメニアへの興味を深めた。そのときの感想を、書いたことがある。
http://www.jagabata.com/ne_old/ne23.htm
なので、今回のこのニュースには、本当にびっくりしたし、すごくうれしいと思ったし、
和解の署名のその日もすんなりといかなかった、という話を聞いて、それはそう
だろう、とも思った。それでも、前に進まなければいけないんだ、とも。
これに関し、別のニュースソースに日記を寄せていた方の日記にいたく感動した。
アルメニア系トルコ人ジャーナリストがトルコ民族主義者の少年に暗殺された
とき、トルコ人の間で非難と抗議の嵐が湧き上がったのだという。
ちょっと感動して泣けてきた。
いつかアルメニアを訪問したいと思っている。首都エレバンへ。
一方で、東アジアはまだ厳寒の冬を越えたばかりで。政治家が旗を振るのも
いいけど、もっと民衆レベルで、ありとあらゆる分野での交流を推進したいと
思う。中国や朝鮮半島の南北に、心おきなく気軽に行けるようになると、すごく
いいな、と思う。何十年先になるか分かんないけど。
いずれにしても、東アジア共同体のひとつの鍵は、ASEANの統合になるんだと
思う。いますぐは無理だろうけど、旧仏印、インドシナ3国を中心に、まずは
ビザの共通化とか、国境の敷居を下げることとか、できることをひとつひとつ
積み重ねていってほしいな、と切に願う。
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【ジュネーブ時事】トルコ、アルメニア両国の外相は10日夜(日本時間11日未明)、スイスのチューリヒで、クリントン米国務長官やラブロフ・ロシア外相が見守る中、国交樹立などをうたった合意文書に署名した。第1次大戦中のオスマン・トルコによる「アルメニア人虐殺」問題などで1世紀近く対立してきた両国が歴史的和解へと向かう第一歩となった。
ロイター通信などによると、各国外相が会場入りした後も、当初は署名後に発表が予定されていた声明文をめぐって調整が難航。署名式の開始は予定より3時間以上遅れた。
最終的にトルコ、アルメニア両外相は署名の後、握手を交わした。しかし、集まった記者団には一言も発せず式典は終了。冷え冷えした空気は両国関係の今後の道のりがなお険しいことを印象付けた。
両国は今後、議会での合意文書に関する承認手続きに入る。しかし、両国間には「アルメニア人虐殺」に加え、旧ソ連末期から事実上続くアゼルバイジャンでのナゴルノカラバフ紛争が横たわる。
同紛争では、アゼルバイジャン領内でアルメニア人が多数派を占めるナゴルノカラバフが独立を宣言。トルコ国内では民族的につながりの深いアゼルバイジャンに同情的な声が根強く、アルメニアとの関係改善は必ずしも歓迎されていない。
また、歴史問題に関する両国間の対話も進められることになるが、トルコの公式見解は今も「アルメニア人虐殺」を否定する。こうした環境下で文書発効まで到達できるのか、予断を許さない展開が続くことになる。