8年という時の流れ

僕が前に中秋節のころにハノイを訪れたのは2002年のこと。
それからあっという間に8年が過ぎてしまい。ベトナムには何度も
訪問したが、中秋節の頃は仕事が忙しかったり、お金がなかったりで
ずっと来ることができなかった。

そしてようやく8年後の今年、念願かなって中秋節のハノイを
再訪することができた。

8年という歳月は、やはりハンマー通りを大きく変貌させるのに
十分な時間で。

いちばん大きいのは、バイクや自転車や歩行者で混雑する狭い通りに
クルマが我が物顔でガンガン突入してくることかなぁ。
でかいトヨタのRVとかで、運転席にふんぞり返って
クラクションをビービー鳴らす運転手、日本人の常識からすると
「こいつアタマおかしいんじゃない?」ってなるけど、どうも
ベトナムの常識からすると、そうでもないみたい。

バイクとかも、狭い道にこちらとあちらからガンガン進入してきて、
あちこちで擦れ違えなくて、滞ってしまっており。

んでもしかしたら、そうかも、と気づいたんだけど、ベトナムの常識では、
公共とかみんなのためとかいう概念が乏しく、ひとりひとりが自分の権利を
目いっぱい主張し合えば、全体としてみんなが幸せになっていく、みたいな
そういう考えが一般的なのかもな、と思った。

ほら、日本って人の目を気にしたり、世間体ってもんを、すごく重んじる
じゃない? ベトナムは、もしかしたら、そうじゃないのかも、と思った。
いや、わかりませんが。

今日、撮影中にちょっとイヤなことがあって、荷物をまとめて日本に帰ろうかと
思ったんだけど、今回の撮影旅行で、僕に笑顔をくれたたくさんのベトナムの
人たちのことを思い出して、あと二日、完全燃焼することにした。

明日は中秋節の当日だから、撮影も気合いを入れていこう。
午後3時スタートで、夜の6時半くらいにいっぺんホテルに戻り、
レンズを替えて、また出陣ということにしようと思う。

明後日は、旧ハノイ城の遺跡を見に行こうかと思う。
ハノイ遷都1000年だしね。

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いまはなき旧ハンザ市場の内部。2002年9月撮影