撮影の仕事で、東総方面の進学校に撮影に伺った。
というか、まだ4日。明日が5日目。
すごい学びを、たくさんいただいた。
二日目か三日目か、部活動の撮影に同行してくださっている男性の先生が、ふとこんなことを、のたまう。
具体的な台詞は、よく覚えていないのだが。場所はハッキリ覚えてる。北側の理科棟。たぶん3階か4階。
私は弓道をやってましてね、で、「私の弓矢が最高ですよ」という人のヤツは、よかった試しがないですよ。「私の作ったヤツは、まだまだです」という人の矢が、最高でしたね、って。
この先生は、僕に何を伝えようとしてるんだろう、と一瞬、疑問に思ったのだが、そのあとで、その先生は、こんなことをいう。人は謙虚なのがいちばんですよ、って。
どうも、話を総合すると、カメラマン小倉が、少なくとも、こちらの高校での、今回の5日間の撮影での姿勢が、謙虚だ、と仰言りたいらしい。
その言葉を聞いて、ほとんど倒れ込みそうになった。
え? この僕が謙虚? それは何かの間違いでは??
子どもの頃から、というか若い頃からずっと傲慢で、いつも人間関係で失敗して、とくに女性関係で大失敗を繰り返し、53にもなって、いまだに特定のステディな関係の女性もいないこの俺が、謙虚?????
帰りの東関道をぶっ飛ばしてて、覆面パトカーに検挙!とかなら、わかるけど。笑
なんの話だっけ。そうそう、オグラが検挙って話ね。強制ワイセツとか、猥褻物陳列罪とかじゃないといいけど。笑
冗談はさておき、というか、オグラの人生から冗談を抜いたら、ほとんど何も残らないのだが、なぜ僕が、ひとりのスクールカメラマンとして、出会ったばかりの高校の先生から、少なくとも撮影に向かう姿勢をして「謙虚」と評価していただけるに至ったか。
たぶんそれは、僕が心の底から、いい写真を撮りたい。この人たちの青春の思い出を、いちばんいい形で写真に残してあげたい、と命の底から思ってるからで。
ここだけの話、失敗もたくさんしたよ。ここだけの話ね。笑
集合写真は、とにかく難しい。大勢の人たちを、同時に最高の状態で写真に収めるって、ある意味、奇跡に近いよね。というか、奇跡そのものだと思われ。
人数が、多くなればなるほど、その難易度はアップする。人数が多くなればなるほど、列も増やさなきゃいけないし、列を増やすと、そのぶん高さの調整をしなきゃいけない。全員の顔がしっかり見えていることが必須条件なので。
ある意味、観光地とか決まった場所で、あらかじめひな壇が用意されてて、並んでもらって適切に声をかけて目つぶりが排除できれば、なんの困難もない。
たいへんなのは、ひな壇もない、列も並びも決まってない、人数も直前まで確定しない、という、まさに高校の卒業アルバムの委員会撮影とかが、いちばん大変で、いちばん楽しい。笑
昨日だか一昨日だか、初めてかなぁ、4列の委員会撮影を経験した。むかし撮った高校では、広い外階段があって、撮りやすいのなんのって。ふつうはそんなおあつらえ向きな外階段は、ない。笑
四列ってなると、お尻をつけて地面に座る、膝立ち、中腰、そして立ち。ってことになるけど、先日はどうしたんだっけ。よー覚えてへん。
このへんのカメラマンのつらさは、被写体たる先生方にも共有されているとは言いがたく。先日の委員会撮影でも、何度も、何人ですか?って尋ねてみても、直前まで人数がfixせず。人数が決まらないと、並びも決まらないのよねぇ。全体の人数、男女別の生徒数、顧問の先生の人数。それを全部加味して、脳味噌が瞬時に理想的な並び順を弾き出すわけで。それがピタッと決まると、気持ちいいんだよねぇ。
この項、これからガンガン加筆していくけど、今日の思い出を書くね。僕はどこへ行くんでもgoogle mapsを頼りにしてるけど、ちなみにiPhone 8 plusに楽天SIMを突っ込んで使ってるけど、その日その時の混雑状況とかで、いろんな道順を指し示してくれる。ちょっとした下の道のルートでも、いちいち聞いてきてくれるのが、けなげで可愛いなあと思うのだが、今日も、そうで。撮影の帰り道、昨日までと違う道を示され。
黙って言うとおりに行ったら、なんかものすごい原野?は大げさだけど、拓けてない山野地帯を行かされ。で、パッと拓けたと思ったら、成田空港のJALのビル。
うー、成田空港の周りって田舎だって聞いてたけど、ここまでなのか、とすごい驚いた。とともに、僕は田舎の、自然の写真がとにかく好き。都会のスナップとか、苦手なのだ。僕の根本的な写真への思いとして、写真はやはり、美しくないといけないと心の底から思うわけで。
もちろん、何をもって美しいと感じるかは、人それぞれで。
すみません、用事を思い出したので、今日のところは、このへんで。笑