僕はいま、ニコンのD200とコニカミノルタのα-7 DIGITALを所有していて、どちらもすごく気に入っているのだが、キヤノンのデジタル一眼レフはD60、10Dと購入して、使ってきて、どうも自分に合わない気がして、ともに売り払ってしまった。なんでキヤノンのデジイチが好きじゃないのか、っていうことを考えてみると、まずはキヤノンの色、絵作りがどうも好きになれないというのが、まず第一にある。そしてもうひとつ、これは最近、ニコンとコニカミノルタのレンズをいろいろ触って改めて気づいたことなんだけど、キヤノンのレンズって進化が進んでいて、ほとんどのレンズがUSM(超音波)モーター内蔵になってるから、マニュアルフォーカスの操作性、っていうか、ピントを回したときの感じが、どうも自然じゃない。物理的に、機械的にピントリングとレンズが一対一で動いてるんじゃなく、あいだに電気的なナニカが入っているという感じが如実にする。実際にそうなんだろうけど。それが微妙に、というか、ものすごく、イヤ。
ニコンのAF-S DX 18-70mm F3.5-5.6をD70とセットで購入して、で、なんとなく好きになれずに、会社の同僚に譲ってしまったのも、同じ理由だったかも。あの、超音波モーター内蔵レンズのピントリングのスカスカさ。あんまりこのこという人、すくないけど、けっこう重大な問題だと、思うんだけどなあ。そうでもないかなあ。たぶんそれもあって、カメラマンの魚住さんは、キヤノンの50mm F1.4(USM内蔵)よりも、50mm F1.8のほうが好き、っておっしゃっているのだと思う。
いまさらマニュアルフォーカスの操作性とかって、前時代的なことをいってる人間は、ごく一部の限られた人たち、なのかもしれないけど、でもホントは全然そんなことはなく。だって、ひとを撮るとき、本当に厳密なシャッターチャンスを狙うとすると、シャッターとピントは独立して制御すべきモノなのだよね。少しでもいい表情を、と思ってシャッターを切ってるのにAFロックなんか、していられないじゃん。そういうことって、いう人すくないけど、みんなどうしてるんだろう。ずっと前から、不思議でならないんだけど。
どれだけAF測距点が多くても、ファインダーの隅々まで、埋め尽くしても、人間がピントを合わせたい場所に、100%完璧に合わせられるAFなんてまだないし、きっと今後もしばらくは登場しないでしょう。マニュアルフォーカスって、そんなにみんながいうほど敷居も高くないし、そんなに特別な技術でもないと思うんですけどねー。AFと上手に切り替えて使えば、写真生活がうんと楽しく、なると思うんですけど。そうでないかしらん。