尊敬している写真家の大先輩が、最近銀塩カメラにハマっていて。僕は銀塩カメラにはまったく興味がないのだが、その方は新しいカメラを買うとうれしそうに報告してくださる。僕は銀塩カメラにはまったく興味がないのだが。
「興味ない」とだけいうのは、あるいは問題かも。興味ないわけじゃない。家にあったOLYMPUSの小型カメラを持って小3の頃から上野駅に特急を撮りに行ってた。大学4年の夏に船橋駅前の長崎屋でEOS 650を購入してからは写真一筋で。と書いてるとあっという間に夜が明けて明日の聖教新聞の代配に差し支えるので、このへんにしとく。
なんつーか、ものすごく大好きで、一緒になろうと約束した相手と、どうしても別れなきゃいけない理由があって別々になった、その相手の話をされてる気分になるのよね。
なんつて。そんなにたいしたもんじゃないけど。銀塩カメラの佇まいは好きだけど、写真を撮るために、そのつどフィルムを詰めて、暗箱の中で感光させて、巻き戻して、現像に出して、という一連の動作が、どうも19世紀くさくて、たまらない。たとえていえば、ベトナムに行くのに、東海道を歩いて行って、長崎や福岡あたりからボートに乗って、台湾で乗り換え、という感じに思えるのだ。まったくもって、まどろっこしい。
もうすこしだけいうと、僕にとって「写真を撮る」という行為は、たぶん、被写体と良好な関係を結び、その成果物としての写真を手に入れる、ということがほとんどで。たぶん銀塩カメラに耽溺してる人たちはそうではない。写真を撮る、という行為は、カメラを操作して、から始まって…めんどくさいから書かないけど。
ここで一気に話は変わる。いままでさんざん銀塩カメラをdisってきたけど、デジイチを使うようになってから、ずっと変わらぬ不満がある。それはいうまでもないことだけど、ボディの厚み。ボテッとした。お前はボテジュウのお好み焼きか!と思わず突っ込みたくなる。僕も昔はプライベートで京セラCONTAXの167MTとか、159MMとか、137MDとかを好んで使ってたから。159MMとか、いま思い出してもしびれるよね。なにあの哲学的な佇まい。それはそれとして。
なんの話だっけ。あ、そうそう、デジイチがボテジューって話。カネのないオグラさんが、それでも卒業、入学の撮影を依頼されたとき、メインのカメラもサブのカメラも万が一にも止まったとしたら、どうしよう。式に参列されている保護者の皆様、ニコンマウントの一眼レフをお持ちの方はいらっしゃいませんか、と司会をしてる教頭先生のマイクを奪い取って体育館中に響き渡るくらい厳かな声でアナウンスしてもいいんだけど、それだとめんどい。D3000系とか渡されても、あたしのプアな目だと、ピントが合ってるかどうか、光学ファインダーで確認できないし。あ、そうか、別にニコンじゃなくてもいいのか!? キヤノンでも、なんでも。ストロボがつかないけどな。
無理矢理ストロボの延長ケーブルを装着して、マニュアル発光すればいいんだな。
なーんだ、3台目の予備カメラ、要らないじゃん。笑笑
ここでいきなりmac miniが熱暴走を始めたので20分くらい失われた。笑
それはいいとして。何が書きたかったのか、すっかり忘れた。あ、そうそう、サブのサブとして3台目のカメラを買ったのはいいけど、D600、まったく使ってあげられてなくて。ちょっと自分でも申し訳ないと思うほどで。んで、考えたのは、ずっと前にヤフオクで購入して防湿庫の肥やしになってるAi-S 35mm F2.8をつけてスナップカメラにしようかなと。いや、そんなの誰かに言わなくても、さっさとすりゃあいいんだけど、最近、仕事以外で写真を撮ることってホントに減ったわけで。しかもさっき書いたように最近のデジイチはボテッとしてどうも僕の美学にそぐわない。一眼レフ用って、レンズもでかいし。
で、思ったのですが、僕もいよいよミラーレスでびう、しようかなと。いや、ずっと昔パナソニックやオリンパスのミラーレスのムックを何冊か作ったことがあるから、何台かは所有したことがある。実はいまも防湿庫にPanasonic GF2が眠ってる。ちなみに純正レンズは1本も残ってない。なんでボディだけ残ってるのかというと、勝田台の忘年会の帰り道に、落っことしてけっこう派手なキズがついてるのよね。ジャンクまっしぐらという感じの。なのでヤフオクとかにも出さずに(出せずに)ずっと眠ってる。ごめんね。けどGF2はファインダーがなくて、背面液晶モニターだけなので、ちょっと。やっぱり僕は小さな小窓を覗くのが好きで。いままでずっとそうやってきたからね。
そう考えると、いまをときめくソニーかなぁ、やっぱりずっと使ってるニコンかなぁ、とか考えてはみるものの、いまさら今世ではソニーユーザーになるつもりは、さらさらなく。ニコンのZ系もまだまだけっこう高いしね。いや、ソニーでもニコンでもどっちでもいいんだけど、ボディとレンズと一式、広報の方が、オグラさん、どうぞお使いください、と持ってきてくれたら喜んで使うんだけど、そういうこともたぶんないと思われ。
フジはどうかなと思った。ずっと昔、X Pro1を所有してたことがあったけど、あの光学ファインダーとEVFの切り替えのギミックとか、とにかく僕に言わせれば操作系がまったく整理されておらず、これを写真機とは呼びたくない、と思ってソッコー叩き売った。けど、あれから早数十年、きっといろいろ揉まれて大人になっただろうと思われ。あと、ミラーレスの歴史が長いだけに、昔のボディとかがけっこう底値で出てたりするのよね。あと純正レンズは高いけど、中国とか?いろんなサードパーティがけっこう楽しげなスペックのレンズを出してたりして。
フジも、大先輩の写真家の方が愛用されていると聞いたので、ちょっと勉強させてもらおうかなぁと思って。フジはたしかAPS-Cだから、僕の好きな35mmは23mmだよね。なんか写りとかはそんなにこだわらない。どっちかというと軽量でスタイリッシュで気持ちよく使えるレンズがいいな。ボディももちろんだけど。X-E1とか激安なので、こんどギャラが入ったら、買っちゃおうかなぁ、なんて思ってる。いや、持続化給付金の第2弾が出たら、間違いなく最新のライカを買うんだけど、そんなことはたぶんないと思われ。笑
いいオチだね。あしたも気持ちよく新聞くばれそう。macも落ち着いたみたいだし。