シリアスマン (2009)
【監督】ジョエル・コーエン / イーサン・コーエン |
[60点]「アメリカ人向け?」
先日、友人と見に行ったが、正直言ってあまり楽しめなかった。
目の前の映画館の大きなスクリーンに映し出される場面は、何が起こってるのかは観れば理解できるのだが、監督が意図する本当の意味というのは、ちとわかりづらい気がした。
先日は「トゥルー・グリット」を観たのだが、こちらのほうがまだわかりやすかった。
2作品を観て感じていることは、このコーエン兄弟という監督が撮る作品は、良くも悪くもアメリカ人社会に向けてのものではないか、ということ。視聴者として、標準的なアメリカ人にかなり特化した内容、ストーリーのような気がする。映画の外にある共通認識を当然のことにしてるというか。
それが欠けている日本人が観ても、なんか分かるような気もするんだけど、ぶっちゃけ一体何がおもしろいのか、微妙にストレスがたまるというか。
アメリカ人の映画監督でも、もっと日本人にも理解できる映画を撮る人は、たくさんいると思う。いいとか悪いとかじゃなく、それが彼らの持ち味なので、僕らはそのことをふまえて、彼らの作品を観るか観ないか、決めればいいわけで。
まあ、ひらたくいうと、あんまり僕は好きではない映画でした。
最後のシーン、地下室の鍵をガチャガチャいわせてる男に対して、なにやってんだよ、どうせ演技だろ、さっさと開けろよ、と毒づいてしまった僕は、この映画の視聴者としては失格なのでしょうね。(笑)