カメラマンのジレンマ(天の川編

カメラマンのジレンマって、ありますよね。

簡単に言うと、撮ると見れない。見てると撮れない。

わかりやすい。運動会のお父さんをイメージしていただければ。笑

天の川を撮りに 房総の外れまで 行ってきた

今日は行こうって、けっこう前から決めてた。水曜日は教育系バイトがないし、明日も撮影ないし、今日は新月だし、そして快晴の予報! 行かなかったらバカでしょ。笑

で、どこに行こうかと考えたとき、こないだ行った九十九里の不動堂海岸は(行かなくて)いいかなと。だって、人里がすぐ近くだから光害はアレだし、観光客がいっぱいいて砂浜で打ち上げ花火してるし。なのでソッコー除外。

前に行った、外房の雀島(夫婦岩)に行きたいと思った。前に行ったのはいつだったっけ。6月? 3月? よー覚えてへん。笑(3月25日でした) 自分が行ったのと近い日に、天の川撮影の名人が撮った写真をtwitterで見て、息を飲むほどに感動した。うっわ、こんなにめちゃめちゃきれいに撮れるんだ、同じ場所で。と。

ここだけの話、夜の天の川の撮影とかって、まだあんまり(まったく)慣れてなかったので、なんか夜中に不良とかがきたら嫌だなと。おー兄ちゃん、いいカメラ持ってんじゃん。ちょっと預かっておくゎ、みたいな。それで持っていったカメラとレンズを奪われてしまったら、明日から僕はどうやってご飯を食べたらいいんだ、と。そんな恐怖心がいちばん大きかったかな。それで、おっかなびっくり撮影したって、いい写真なんか、撮れるわけないよね。

で、今日は絶好のリベンジ日和だと思われ。出発するときに、Google Mapsに「雀岩」って音声入力したら、なんか伊豆のほうに行かされそうになって。さすがに変だな、と思って、思いとどまった。もういっぺん検索し直して、目的地が房総半島であることを確認し、いざ!

でも、前に行ったときは東金有料から九十九里のハイウェイ経由だったのに、今回は内房の館山道を行けといわれ。おっかしいなぁ、と思いながら館山道を行き、市原SAで伊藤園TULLY’S black380を購入し、脳内に注入し、君津から鴨川方面へ、内陸の道を行き。

で、それらしい場所に近づくにつれて、気がついた。ん!? これはどうも、僕が目的としてる「雀岩」じゃねーぞ、と。
(注:ずっと「雀岩」と書いてますが、僕が目指してた場所は、正しくは「雀島」です。最初に間違って行った場所は「雀岩」出合ってますw)

どうも外房には雀岩と呼ばれる場所が2つ(あるいはそれ以上)あるようだ。今回間違って行った雀岩の詳細は後日、記載するとして、なんかものすごい海岸沿いの、崖っぷちの道を走った。ずっと、落石注意って書いてあったけど、どうやって注意するねん、とずっと思いながら走り。

で、本当に行きたかった雀岩をもういっぺんGoogle Mapsに入力し。北を目指した。なんか1時間以上も南に来ちゃってたみたい。

で、見覚えのあるセブンを見つけ、そこでオニギリとサンドイッチと伊藤園TULLY’S380とポカリ900を買い、すぐそばの雀岩(夫婦岩)へ。やはり、というべきか、海のすぐそばの狭い駐車場には、星を撮りにきてると思しき先客のクルマが何台も。僕もクルマを止めて、外に出てみた。天の川を探した。

探した…ら。あった。あったけど、もうすでに海岸に向かって右手の山のほうに来ており。ダメじゃん、まったく雀岩(注:雀島です)と絡まないし。

そうか。あれから季節はめぐっているのだな。間違いなく。

そのときに知った。そうか、天の川は季節とともに移動するんだ。。

そんなことは言われなくても、考えればすぐにわかることだけど、実際に現場に足を運んでみて実感するというのも大事よね。

なんの話だっけ。

そのときに、すぐに思った。あ、きょうはiPhoneを忘れずに持ってきてたので、すぐに方位磁石のアプリを立ち上げて。ああ、ここはほぼ東に海が開けており。そしていまは天の川はほぼ南の方向にある。とすれば、南側が開けている場所に行かなきゃダメじゃん。ということで、こないだ行った九十九里の不動堂海岸へ。九十九里有料。いままでは夜遅くは料金所が閉まってて無料で行けたのに、夏の間は11時半まで料金を徴収するんですって。せちがらい世の中ね。笑

で、不動堂海岸のICで降りて、21時過ぎにタワーが消灯し、こないだみたいにコンクリの土手?に腰かけて南の方角にカメラを向けるんだけど、光害がひどくて。

いたのは30分くらいかなぁ。何十枚か撮ったんだけど、とてもじゃないけど人里の街灯とかがものすごい光害で天の川の表出を邪魔して。申し訳ないけど、ここで僕は天の川を撮ることはできない、と決意。そういうことを決意することがいいことかどうか、自分でもよくわからないけど。

そこでふたたびググってみた。「千葉 南方 天の川」。で出た答えが「野島埼灯台」。

まじすか。というかまじすよね。行くっきゃないっしょ(千倉真理ちゃん風)。←南房総市だけに。笑
※野島埼灯台は、館山市です。南房総市でした。

なんの話だかすっかり忘れた。で、進路を再び南に取り、行くことにしましたよ、野島埼灯台。

去年かなぁ、僕が天の川を撮り始めたころ、というか、撮ろうかなと決意が固まるか固まらないかという頃、きたんだよね、誰かのブログの情報に促されて。この冬だったかなぁ。よく覚えてない(調べてみたところ、2018年5月17日)。たぶんブログとかtwitterとかを検索すれば出てくるはず。あ、あとは撮影画像が残っていれば。というか残ってるはずだけど。PCを入れ替えたので自信がない。笑

そんなことはどうでもいい!

で、九十九里の不動堂海岸から房総半島突端の野島崎灯台まで下道で2時間! マジっすか!? 前にね、ずっと昔、デジカメ雑誌の編集部で夏の合宿と称して、外房にお住まいの某写真家の方のおうちにお邪魔したことがあり。編集長は朝からクルマの中でベロンベロンに酔っ払ってて、大丈夫か!?この人!?と思ってたんだけど、それはそれとして、そのときに編集部の古参の男が、房総ってムダに広くて、見るべきモノがなくて、サイアクですね、みたいなことをポロッと口にし。

さすがに千葉県民としては捨ておけん、というか、心の中で短く「氏ね」と思ったけど、それは内緒。

そんなことはどうでもいいんだけど、カネがなくて、ガソリンも残り少なく。あたしの乗ってるプジョー308くん、あと何キロでガソリンがなくなるよん、って教えてくれるんだけど微妙にあてにならず。自慢じゃないけど、ひとつ前の307で、その数値をあてにして、なんどガス欠を起こしたことか。さいわい、いまの308になってからは一度もそういうことはないけど。

さっき北上してきたときに、まだ夜も遅くなかったし、勝浦とか鴨川とか御宿とかで、国道沿いにいっぱいガソリンスタンドあったのに。あそこで入れていればなあ、なんて、事故を起こしたあとのドライバーみたいな気持ちでいっぱいになり。

もし万が一、本当にヤバそうになったら、他のクルマの邪魔にならなそうなところにクルマを止めて、明日の朝を待とう。もうしゃーない、きょうは車中泊だ、と決意。残りのキロ数を表示するオレンジ色の液晶表示を泣きそうになりながら、眺めてた。残り40kmってなったとき、さすがにやばいのでGoogle Mapsで聞いてみた。このへんにガソリンスタンドは、ありませんか、って。そしたら数キロ先にありますよ、でももう閉店の時間が迫ってますよ、って。21:57くらいだったかな。

で、なんとか辿り着きました。ENEOSの大原GSだっけか。ホントにありがたい。なんかびっくりするんだけど、地元よりもガソリンが安い。ハイオクが135円だったかな。ドミソみたいだよね。あ、あんまり関係なかったですね。

で、なんの話だっけ。3000円分ガソリンを入れて、オレンジの文字が380kmなんて力強い数字を示し。

そこから1時間半くらいだったかなぁ。野島崎灯台まで。

灯台の手前のロータリーの隅にクルマを止め、ハスキーの三脚と、AF-S 17-35/2.8をつけたD4sをかついで、歩いて灯台の向こう側へ。途中はまったくヒトケがないんだけど、灯台の脇を通り、その先へ出ると、同じ目的の人たちがけっこうたくさん来てて。それも、話し声があちこちから聞こえてくるから、グループで来てるのね。いいなぁ、仲間と天の川を撮りに来れるなんて、最高じゃね。

有名な白いベンチも、そこにあり。

でも、前にも思ったんだけど、やっぱり灯台のすぐ近くなので、灯台の灯りがすごい。何十秒かにいっぺんグルッと回ってくる遠方まで届く強力な光はシャッタータイミングで過ごすとして、定常光? 灯台の発光部からつねに漏れている光がけっこうものすごく強くて。岩とかの蔭に隠れても、天の川の付近の夜空をボーッと明るく染めており。

なんじゃ、こりゃ!? 思わずマカロニじゃなくてジーパンみたいに心の声を叫んでしまったよ。

そのときに察した。

ああ、簡単にGoogleでヒットするような「天の川撮影のポイント」なんて、嘘っぱちだと。嘘っぱちは言いすぎかもしれないけど、間違いなく、本当ではない。八割か九割は、どっかのサイトの情報をパクって載せてるだけで、本当に天の川の撮影をじっくり行っている人のそれではない、と気づいた。

「嘘っぱち」は言いすぎかもしれないけど、ブログとかで写真付きで上げてる人の情報を、みんな鵜呑みにしすぎ!と強く思った。申し訳ないけど、あたしは野島崎で撮る意味をほとんど見出せなかった。

だって。房総半島の最南端なのはいい。けど、わざわざ、灯台のたもとで微弱な光の天の川を撮ることなくね? 警察のすぐ目の前のコンビニで万引きするようなもんじゃね?笑

なんか微妙に喩えが微妙ですけど。

そこで悟った。そか、野島崎灯台というのは、ひとつのアイコンに過ぎないわけで、野島崎灯台を目指してくるのはいい。だけど、本当に天の川の撮影を行うには、野島崎灯台から少し離れたところがいい。だって、少し離れるだけで、灯台の強力な光から逃れることができるから。

ということで、再びのGoogle Maps。野島崎灯台のすぐ南に、小さな漁港があるみたい。そこを訪ねよう。もしくは、その近くの、暗いところ。まわりに街灯があんまりない…。

で、まあそれなりに暗い場所を見つけて、クルマを道端に止めて、ちょっと海岸のほうへ入って、撮りましたとさ。

前述のAF-S 17-35/2.8と、そのあとSIGMA 35/1.4で。ボディはずっとD4s。

もうすっかり天の川は右に倒れており。/ ←このくらい。

肉眼でも見えるんだけど、でも例の、銀河系の中心部分の星が群集してる場所がわからず。長秒撮影した画像を液晶モニターで確認しても、わからず。慣れてくると、まわりの星なんかで、だいたいこのへん、っていうのがわかるんだろうけど。

あ、けど、夏の大三角はくっきり見えたよ。天の川を挟んで、ほぼ等距離に、真横にいるのが、アルタイルとベガだよね。どっちが織姫でどっちが彦星か忘れたけど。

あとで確認したら、銀河系の中央部は、もっとずっと下なのね。ぼんやりしててわかんないよ。

それはそれとして。なんか、SIGMAの35/1.4で撮った縦位置のヤツのほうが、ずっとシャキッとしてていいんですけど。うーん、このレンズ、あたしのいちばんのお気に入りだし、どうしてもひいき目に見てしまうのは、あるんだけど。あと、NikonのAF-S 17-35/2.8は14-24/2.8が出たあとだからか、ムダにdisられてる気がして。パッとしない、みたいな。

まあけどズームはズームだよね。

なんの話だっけ。結論から言うと、SIGMA 35/1.4で最後のほうに撮った天の川が、いままででいちばんよく写ったかなぁ。もちろん星空仕上げソフトSequatorをバッキバキに使ってのことですけど。

SIGMAの35/1.4は、いままではベトナムのハノイに行ったときの夜のお祭り用、そして勝田台の夏祭り用。その2つ専用だった。でも今日、天の川用という3つめの役目を与えてあげることができた。よかった。カネがないのでもう少ししたらまた津田沼の土蔵に幽閉されることになると思うけど、でも必ずまた取り戻すからね。絶対に。

それと。最初の話に戻るんだけど、画像加工の助けを借りて、なんとか人に見せられる写真を作ったとしても、撮った自分は微妙に納得できてない、というね。

最終的に写真を「完成させる」喜びと、シャッターを切った直後(あるいはシャッターを切る前後)に得られる満足は、まったく違うということを、ここで強調しておきたい。ま、写真やってる人間なら、だれでも日々、実感してることだと思うけど。

なんの話だっけ。帰りはひたすら館山道で北上してきたんだけど、そのあいだにずっと考えてたこと。天の川の撮影にハマる人で、たぶん住む場所を変える人って少なからず、いるんだろうな。長野とか離島とか北海道とか。でもわかる。あたしも転居の自由がもしあるなら、いますぐ天の川がめちゃくちゃきれいに見える場所に移り住んでるもん。

あ、そういえば、今日の午前中は何をやってたかというと、完成が間近の天の川の歌「天の川を見てると」にGarageBandでドラムのパートを入力してた。言うまでもないことだろうけど、ドラムってメトロノームの代わりになるね。笑

というのも、あたしは自由人なので、4分の4拍子とかにうまく当てはまるようには、歌詞を書いてなくて。それにメロディを付けていったら、微妙にテンポ? 音符の配置がわからなくなり。ひとりでGarageBandを鳴らしながら両手で指揮をとったりしてたんだけど、ドラムを入れたら、悩んでたところがすべてピッタリはめられ。すんごいしあわせ。あるいは、まんもすらっぴぃ。

で。写真をアップするね。もったいぶってるようで、いやなんだけど。撮影はオグラだけど、半分以上はSequatorの仕事。そうだ、そうじゃないといいなと思うけど、Sequatorってソフトの内部に全天球の星空のデータを持ってるんじゃないかって。だって、そのほうが明らかに結果がよくなるじゃん。地球のどこから星空を見ても、同じ星の配置であるんだろうから。まあ、そうじゃないといいと思うけど。笑

あ、もうひとつ今回おもったこと。毎年、同じ季節になると、同じ場所に同じ星座が姿を現すじゃん。去年と寸分たがわず。それは人間の考案した暦、いまでいうとグレゴリオ暦とかがそれなりに優れてる証左だと思うんだけど、それとは別に、地球と、地球から見える(天の川を含めた)恒星の位置関係が、まったく変わってないってことじゃん。それってすごくね? すごくね。笑

まあ、何百年も経つと微妙に星座も姿を変えるって、むかし学研の宇宙大百科?とかで読んだ気がするけど。

だいたい、書きたいこと書いたかな。げ、もう5時だよ。

きょうは夕方から教育系バイト。なのでしっかり寝れる。

問題は明日と明後日。早朝から深夜(夜)までの撮影が続く。

死なないといいけど。バテないといいけど(いや、バテる)。優しい方々だといいなあ。こればっかりは、自分でどうすることもできないので、祈るしかないっす。

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