2000年2月

日記

●平成十二年

・2月18日(金)

宮本輝さんの「朝の歓び」を読んでる。なんか、すごいいい。
何がいいのかよく分かんないんだけど。でも、読んでて楽しい。
あっという間に上巻を読み終えて、今日、会社の帰りに津田沼の
本屋で下巻を買った。これほど、先を読み進めたいと思った小説は
最近、なかったなぁ。

明日は、高3のときの同窓会がある。1週間ほど前に、一枚のはがきが舞い込み。
高3のときの同級生からで。こんどの土曜日、同窓会をやるから、暇だったら来てよね、
という内容で。

最初、どうしようかなぁ、あんま、気が進まないなぁ、とか思ってたのね。
ほら、私が通ってた高校、いちおう、県下有数の進学校ということになってるので、
皆んな、エリートコースを順調に進んでると思われ。

葉書をくれた、彼、ま、Sくんとしておこうか。あんまり喋った記憶、ないんだけど、
彼について、ひとつ、すごく印象に残ってることがある。
大学受験の日。ある私立大学の法学部の試験を一緒に受けたのさ。その日、Sくんは
試験に20分?ほど遅刻してきて。それでもしっかり受かっており。私は落ちた。(^^;
彼はたしか、東大に現役で進学したはずで。

そういう彼から突然、同窓会の葉書がきたから、ま、私としては警戒するよねぇ。(笑)

ふふふ。何を書いてるのか分かんないけど、明日、楽しみ。(^^)

そそ。明後日は、ある先輩の結婚式なのよ。学生時代、すごくお世話になったというか、
お世話したというか……。(^^;

たしか、もう35くらいになるのかなぁ。ようやっと結婚してくれて、後輩一同、
ほっと胸をなで下ろしてるところ。次はお前らだぞ、と言われそうで怖いんだけど。(笑)

写真係を頼まれててね。で、35mmのレンズを、買い換えることにしたよ。
ほら、いま使ってるレンズ、何年か前に、地面に落として、金属のフレーム?が
ゆがんでるじゃない。あんまり人に話したことはないけど、おそらく、写りに
いい影響を与えてるとは思えないんだよねぇ。(笑) あんまり人に話したことはないけど。(^^;

あはは。それはそれとして。

やっぱり、一世一代の結婚式だから、新郎新婦をより美しく写しておきたいじゃない。
あと、新婦の友人がきっと、たくさん列席してるだろうし。(^^)

何でも新婦は看護婦さんとかいう話で。つうことは、友人席にも看護婦さんが
たくさん来てるということで。(^^)

なにをわろおているのか、よくわかりませんが。。。(^^;

ま、そういう訳で、今週末は忙しくなりそうだ、というお話でした。
仕事のほうも、おかげさまで、来週あたりから急に忙しくなりそう。

でも今の職場は、仕事の内容的にも、人間関係でもすごく恵まれてるので、
どんなに忙しくても、楽しい。ありがたいな、と思うよ。

・2月21日(月)

私のこの土日、忙しかったぁ。土曜日は高3のときの同窓会に
出かけてきました。なんかみんな立派になってるとイヤだなぁ、なんて
思いながら、しぶしぶ?出かけていったのですが、行ってよかった。
高校生の時にはほとんど話したことがない女の子なんかとも、喋れたし。
人数は10人ちょっとと、少し寂しかったですが。

始まったのが夕方の5時で。日曜日も朝が早い私は、途中で抜けたのね。
たぶん8~9時ぐらいじゃなかったかなぁ。赤坂見附から丸の内線に乗り。
で、気がついたら、中野にいました。それも、津田沼へ帰る終電ギリギリの
時間に。う~む、よく帰れたなぁ。途中でキツクなったら、どっかのカプセル
ホテルにでも泊まろうかと思っていたのですが、なんとか、御茶ノ水から
座ることができて、無事に家まで帰り着きました。

昨日は昨日で、学生時代の先輩の結婚式が、代官山であり。
当然のように写真係を仰せつかった私は、少し早めに会場のレストランに
向かったわけで。

結婚式の写真係って、それはそれは、大変で。みんなが酔っぱらって
へらへらしてるところに声を掛けて、写真を撮らせてもらう。それも、
私がいつも撮ってるような、気まぐれな、写ってればもうけもん、という
たぐいの写真じゃなくて、ある一定の量と質を求められる。そうだね、
「押さえる」ことが要求されるわけで。仕事の写真ですね。これは。

ま、でも、まったくの素面で撮るのも、元来シャイな私にすれば、
かなりの重荷なわけで。だから、上手に暇を見つけて、自席に戻り、
シャンパンや赤ワインを喉に流し込んでた。

結婚式が終わったら、ぐったり疲れた。あれだけまとまった量の写真を撮った
のは超・ひさびさだったし。あんまり出来には、自信がないなぁ。現像があがって
来るのが怖い。。。

でもでも、新婦の友人たち、司会のお姉さんとか、参加者とか、かなり
フォトジェニックな娘たちが多かったので、私の写欲は、大いに刺激されたので
ありましたぁ~。(なんのこっちゃ。)

本人不在の2次会を、津田沼に戻ってきてから、学生時代の悪友たちと
居酒屋で自主的に開催し。「無礼講」を絵に描いたような集まり?だった
けど、すごく楽しかったなぁ。北海道から来てくれて、何年かぶりに会えた
先輩、小学校の先生になったんだけど、いろんな話をしてくれたし。
同期のヤツが、実は俺も6月に結婚するんだ、今まで黙っててゴメン、なんて
しんみりしてるし。(そのくせ、彼女からケイタイに頻繁に電話が入って、
そのたびに席を外して、でれでれした顔で戻ってくる。)

ま、でも、学生時代の友人たちは、本当に貴重ですね。
いつでもそこに戻れば、自分を取り戻せるというか。

あ、あとね、2次会の席で、ずっと前に結婚して1児のパパになってる
同期のヤツが、小倉って、でも、すごく幸せそうな結婚をしそうだ、って。
奥さんとか子供とかを大事にするだろう、って、言ってくれて。

結婚と育児の大先輩からそういう言葉をもらって、すごく嬉しかったなぁ。
おんなじようなこと、たまに、言われること、あるんだけど、私という人間を
深く知っている彼の発言だけに、うれしさも極まると言えばいいのか。

・2月24日(金)

唐突ですが、こないだ撮った花の写真を、ホームページに載せてみました。
どんなもんでしょか?(笑)

菜の花
ポピー

花の写真なんか、撮ったこと、なかったんだけど、とりあえず、奥がすごく
深いんだろうなぁ、ということだけは分かった。(^^)
おれはまだ、おねえちゃんでいいや。(爆)

・2月25日(土)

リクエストがあったので(笑)、こないだ某MLに書き込んだ宮本輝さんの
小説「朝の歓び」の感想を転載します。

———-

朝の歓び、読み終わりました。

最近読んだ輝さんの作品の中では、私にとってはピカイチかなぁ。

会社への行き帰りの電車の中で、むさぼるようにして読み進めました。
夜、寝る前にも、先が知りたくて、つい読みふけってしまったり。

ずっと前から、出てるのは知ってたんですよ。でも、最近の輝さんの
作品、あんまり、好きじゃないかぁ、とか思ってたので、また期待はずれ
だと、イヤかも、とか思って、読むのを先送りしてました。たまに
本屋で手に取ってみるのですが、カバーに載ってるあらすじを読むと、
また中年の外国旅行ものだなぁ、とかって思って、まだいいや、と
決めつけて、本棚に戻してました。

今回、読んでみようと思ったのが、xxxxxxxxさんの書き込み。
私が何げなく書いた、「人の前に……」という部分に、xxxxxxxxさんが
レスを付けてくれて。「朝の歓び」に出てくるよ、って。それで、
そうか、そうか、じゃあ、読んでみるべ、と重い腰(?)をあげて、
それで読んでみることにしたんです。

けっこう最初から、のめり込んだかなぁ。上巻の最後をちらっと
みたら、「この作品は……小社刊……」って書いてあったから、
そっか、講談社のハードカバーとして出てたのね。書き下ろし?
なのかしらん、って思ってたのですよ。

でも、下巻に入って、解説を読んだら、日経に連載されてたって
書いてあり。それを読んで、ぶっ飛んだ。たしか、「失楽園」も、
日経に連載されてたんじゃありませんでしたっけ?
(違ってたら、ごめんなさい)

日本のビジネスマンが全員読む日経に、あの小説を1年以上にわたって
連載する、ということのすごさ。本当に、鳥肌が立つ思いがしました。
ああ、輝さん、ひとりで戦ってるな、と。

もう少し書くと、「朝の歓び」はもともと不倫してたカップルが別れて
4年後に再会するところから、始まるんですね。
外側だけを見れば、不倫なんて、けしからん!ってなるんですけど、
ちゃんと読んでみると、輝さん、心を砕いて、読者の目線に合わせて、
歩み寄っていって、それで小説を紡ぎだしていってるんですね。

仏法では人のために尽くす存在を「菩薩」として定義づけているそう
ですけど、日経に「朝の歓び」を連載した輝さんは、本当に「菩薩」
ともいうべき存在ですよね。

なんというか、とてつもない「執念」を感じると同時に、日本のオヤジたちに
対する同苦、くたびれきってる同世代の男性に対する、ほんとに温かな
思いやり、そんなことを強く感じました。のちに書かれる「草原の椅子」の
モチーフが、ちらちらと見え隠れしたり。(男同士の友情とか。)

———-

なんか引用で終わるのも変ですけど。(^^;

・2月28日(月)

こないだ見た映画「地雷を踏んだらサヨウナラ」の主人公、市ノ瀬泰三(だっけ?)が
どうしてアンコールワットにあそこまでこだわっていたかが、今日、やっと分かった。
それは、私も同んなじだからで。

前にも日記に書いたこと、あったかなぁ。多分、ないと思う。

私が輝さんのいる掲示板に行けなくても、あわてず騒がず、ゆったりと構えていられる
ことにつながるんだけど。

「西夏」という国が昔あった。中央アジアに。場所とか実はあんまり詳しくないんだけど。(^^;
ずっとずっと昔に、滅ぼされちゃったのね、蒙古とかに。男子は全員皆殺しとかに
なっちゃって。女はみんな連れて行かれちゃって。今でいう、民族浄化ってヤツ?

いつだったか、その西夏の国のことを本で知り。「西夏」という字づらにも、
何となく儚い民族の宿命がやどっているような気がして、どういう訳か印象に強く残った。
そのときに、「西夏文字」で書かれた「法華経」の写真を見た。
漢字よりももっと複雑な、すでに、ずっと昔に滅んでしまった文字で書かれた法華経。
なんだかどういう訳か、むちゃくちゃ感動したことを覚えている。

私、昔、西夏にいたんだよ。で、多分、この法華経の翻訳作業に、ほんのちょっとだけ
参加してた。えらいお坊さんとか翻訳家とかが机を並べて、わっさわっさ、法華経の
一字一句を間違えないように翻訳の作業を進めてるときに、お茶を出す係か、汚れた
机の回りを掃き清める係か、それは分かんないけど、でも、その場にいた、ような気がする。

だって、だってさ、なんの縁もゆかりもない、経済的にも観光的にも、気候的にも
それほど魅力的とは思えない、中央アジアの、サマルカンドとかタシケントとかっていう
地名に、ずっと前からひたすら憧れてるんだよ。なんか変じゃん。(笑)

だから。そういうことのすべてを確かめるために、一度、あのあたりをぷらぷら
散歩してこようと思ってるんだ。(笑) ゆっくり時間をかけて。

そのためにも、お金を貯めないとね。(笑) じゃなかった、つもり積もった
借金を一刻も早く、返さないとね。(爆)

明日は400年に一度の2月29日。え? 4年にいっぺんじゃないのよ。
100で割れる年は、閏年じゃないんだけど、400年にいっぺんだけは、
閏年になるんだなぁ。これが、グレゴリウス暦。あれ?もう一つは何だっけ?
忘れた。地球が太陽の回りをぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐる回ってるでしょ。
それが確か、365日と5時間何十何分かなんだよね。そのズレを修正するのが
閏年で。いまのなんちゃら暦でも、1万年に何日かは、ずれるんだよねぇ。
それをさらに修正して、「小倉暦」とかって名付けたら、どうだろう?(笑)

ねぇ、どう思う?(笑)

明日も早いから、はよ寝よ。(笑)

あ、グレゴリウス暦の前は、ユリウス暦でした。
いうまでもなく、ジュリアス・シーザー。

知ってた、私、この人と同んなじ誕生日だって? ま、でも、世界中のひとの
365人に1人はシーザーと同んなじ誕生日だしなぁ。あ、間違えた、
世界中のひとの、365.2422人に1人だった。ちょっとは貴重かな?(笑)

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