デジタル公募。(その2)

デジタル公募。について、追加情報、というのでもないけど。
電車の中とかで、すごく暇なときに、自分の書いたブログとかmixiとかを読み返してみて、すごいせっかちな文章だな、もうすこし説明を厚くすればいいのに……と思うことって、すごくよくある。ひとつ前の、デジタル公募。もそう。

正確なタイトルはデジタルコンテンツの社内公募、だよね。デジタル公募っていったら、ひとつぼ展や写真新世紀みたいなデジタル写真の公募展だと、勘違いされちゃうでしょ。(笑)

まあそれはいいとして。こないだ、ある若い編集者に、ネタの代理応募をお願いしたら、言下に断られた、って話を書いたけど、そのときに思ったのは、こういうこと。

つまり、彼は、手続き上の問題とかで、あとで責任を追及されたりしたらおもしろくない、って、僕がお願いしたときに、直ちに考えたんだと思う。でもね、編集者っていうのは、彼はとくに、趣味の雑誌の編集をやってるんだから、それもIT系出版社で、だから、新しいモノとか未知のモノに、面白がる感性を持ってないといけないんだよ。

編集長にその場で言いつけたら、それは小倉の人望がないからだ、といつもの調子でいってたけど、それはそうかもしれないけど、僕に言わせれば、新しいモノとか、面白そうなものに対する触感が、まるっきり退化してる気がする。

こんなこともあった。最近、某レンズメーカーに取材に行って、すごく楽しくて、いっぱいいい話をしてくださって、これは技術連載、2回分になるな、といままでの経験から、僕はそう感じて。彼に提案した。上下2回でやろうよ、って。テープ起こしをする前。取材に行った次の日あたりに。そしたら彼は●●さんと●●さん、とデスクと副編集長の名前を挙げて、まず相談してみます、って。即座に。

相談する前に、お前はどう思うんだよ。っていいたかった。言ったけど。(笑)
いまの子って、いい意味でケンカすることを知らない気がする。僕が社員でいた頃は、編集会議は常にケンカだったね。相手が誰であろうが、つまらない連載、人気のない連載は、さっさと終わらせろ、っていってたもん。(笑) B型は協調性がなくていけないね。(笑)

なんだっけ。いい意味でケンカをしませう。っていうのが、今日のオチですか? 若手の編集者への個人攻撃ですか? いやちがう。

捨てる神あれば拾う神あり、っていって紹介したデスクと、その後、話す機会があり、先日は企画提案を助けてくださってありがとうございます、っていったら、企画が通ったら、いっしょに本を作りましょうね、っていってくれて。すごいうれしかったなぁ。この瑞々しい感性が、編集者には絶対に不可欠な素養だと思う。

たとえば、僕が出した企画が万が一とおって、じゃあ人を募って事業化しよう、っていうときに、代理提案を蹴った男は、そりゃあ、誘えないですよね。どんなに優秀でも。逆に、人が困ってるときに助けてくれた人は、自分がどうなっても恩返しをしようっていうのが人情でしょう。ねぇ。

いちばんいいたいのは、一瞬の判断が、人の人生を大きく変えちゃう、ことってあるんだよなぁ、ということ。いや、別に僕の出した企画がすんなり通るかどうかは別にして。いや、僕の出した企画は、きっとすんなり通るんだけど。(笑)

ある人が、いい企画を出しても、選ぶ人にセンスがなければ……なんてことをいってたけど、それは違うな。選ぶ立場にいる人を唸らせることができないのに、世の中の広範な人びとの支持を得られるなんて、無理に決まってるじゃん。

ということを、ソニーの中村さんの、『経営は「1・10・100」』で知った。いいアイディアが浮かんだとしても、それを世に出すためには、ものすごい努力がないとダメなんだよ、って。ちょっとかなり目からウロコ。いままでの僕は、わかる人だけに分かってもらえればいいや、という考え方を基本的には、してたので。すこしずつ、わからない人にもわかるように、すこしだいぶ、工夫というのをしてみようかな、と考え始めているところ。

長文失礼。

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