1997年12月

 

日記

●平成九年

・12月8日(月)

うー、今、深夜2時37分。。。はやく寝ろっつーの > 自分

さっきまで、アルマダ(COMPAQのパソコン、こないだ中古で買ったラップトップ)と
格闘してた。格闘の内容は、どうもちゃんとCD-ROMを認識しない。。。
たぶん、内蔵のサウンド機能と同んなじI/Oアドレスを使ってて、コンフリクトを
起こしてるらしい。。。 それから、同時に差してあるモデム&LANカードも
あんまりよくないようだ。。。 これだから、ノートは困る。。。

別に自分で使うんならいいのよ。何もこんなに忙しいときに慌てて解決法を捜さなくても。
ゆっくりと、来月のQAのネタにでもすればいいんだから。。。 でも、このARMADA、
人に貸さなきゃなんないんだよね。知り合いのライターさんに。なんでも、Windowsの本を
書くらしい。彼はホントはMac使いなんだけど。。。

それはそれとして。

今、先月の終わりから、池上永一の新作、読んでる。今、3/5くらいかなぁ、やっと。
すげぇ分厚い。その分高い。(2000円超)。けど、やっぱり読んでる。だって、
デビュー作の衝撃が、あまりにも大きかったから。2作目(たぶん……)で、こんな
長編をものしてしまうなんて、さすが、といわざるを得ない。若干、冗長な気はしないでも
ないが(今現在の感想だけど)。結末を迎えるのがすごく楽しみ。この調子だと、きっと
2月号の締め切りを迎えるころか、もしかしたら大日本印刷の出張校正室でフィナーレを
迎えることができるのかな? おお、それはそれで、胸ときめく出来事かも。

なんの話だっけ。……忘れた。(いつもこれだ)

そう。今年も早いものでもう12月。師走です。一年で旧暦の月の名前を知ってる人が一番の多い
月。

それとともに、この時期になると必ず思い出すのが、中3のときに盲腸で入院したこと。
毛を剃ってくれた看護婦さんの美しかったこと。。。

そう。そういえば、最近、cokegirl.jpgが見れない!とかいうメールを何通かもらって。
全然原因が分からず、しばらくいたんだけど、きょう、たまたまIEでアクセスしたら、
見れない。。。 cokegirl.jpg。はぁ、IEとNetscapeのHTML標準化の争いなんて、
私には無関係だと思っていたのに。……すごくショック。とりあえず、両方から見える
ように、書き直そうかな。。。うーん。あんまりIE好きじゃないし(とりあえずズルズル
動くスクロールがイヤ!)、みんなにネットスケープを使ってほしいんだけどなぁ。

うーん。


・12月12日(金)

池上永一の「風車祭」(カジマヤー)を読み終えた。こんなに分厚い本。
この人、まだ若いんだよ。早稲田の一文の現役時代(?多分)、ファンタジー
ノベル賞かなんかもらって。その時の作品、読んだけど、すごくいい。
何がいいって、小説の空気がいい、テンポがいい、ヒロインがいい(これが
いちばん大きかったりして)。沖縄の石垣島の話。(今回の風車祭もそう)
賞を取ったデビュー作、タイトルは確か「パガジマーヌ・パナス」
(我が島の話)。いかにも、楽しそうでしょ。

この人、すごいよ。きっと、大きな作家になると思う。なんかねぇ、ちまちま
してないもん。すげぇ太い幹を持ってる人だな。ずっと注目してたい。
「風車祭」も、きっとすぐに話題になると思うよ。うん。
長い分、話がややこしい分、途中、終わりまでもっていけるのか、ずいぶんと
心配になったけどねぇ。そんな心配は杞憂でした。一人ひとりのキャラクターが
しっかりしてて、郷土に対する深い深い愛情がずっとずっと感じられて。
出てくる豚がいいんだ、また。たまに山羊になったりするんだけど。
主人公もいい。ヒロインもいい。婆さんもいい。ちっちゃな女の子もいい。
世捨て人の兄弟もいい。みんないい。
健やかで伸びやかで温かいユーモアが、すごく貴重だ。

鉱脈を探り当てた、気、する。はやく次の作品が読みたい。


・12月16日(火)

はやく寝よぉ。北村透谷と、シーザーと私、同じ誕生日であることを知った。はは。
昨日から「シーラという子」を読んでる。大ベストセラー。
大親友のマキちゃんから、ずっと前から勧められてた。昨日、市ヶ谷の本屋で購入した。
ホントは、レ・ミゼラブルを読みたかったんだけど。読みたかった訳本がなかったので、
仕方がないから、という超・消極的な理由で、読み始めたの。
読み始めたら、ぐんぐん引き込まれた。現実の生活が色あせてしまうほど。。
本を読める、電車に乗る時間が待ち遠しいほど。


・12月19日(金)

「シーラという子」を読み終わって、続編の「タイガーと呼ばれた子」を読んでる。
感想は、一言では言えない。一言で言う必要はないんだろうけど。うーん、まずは、
なんといっても、作者と同じように、読者の私たち一人ひとりが主人公の女の子、
シーラの魅力(魅力と言っていいと思う)に取りつかれ。いい意味でも悪い意味でも。
次にこの子がどういう行動に出るか、どんな風に変わって、私たちを驚かせてくれる
のか、ハラハラドキドキしながら、読んでる。こんなに感情移入をしながら読める
ノンフィクションて、少ないと思う。

「タイガー……」は、もう少しややこしい。ややこしいというのは、作者であるトリイの
心境がそのままストーリーにも反映されていると考えることもできるし。もうシーラが
小さな子どもではなく、思春期を迎えた多感な少女であるということも、関係ある
んだろう。いま、4/5くらいまで読み進めてるけど、このあとどうなるのか、
全然想像がつかない。別にハッピーエンドを迎えてくれとは言わないから、
シーラには不幸にならないでほしいな。あまりにも無責任かつお気楽な発言かも
しれないけど。でも。

トリイ・ヘイデンが書いてる(日本で出てる)、ほかの2冊は、きっとすぐには読まない
と思う。ほかの小説をぐるり一回りしてから、どうしても読みたくなったら、手にするかも
しれない。なんか、軽く読み流すことはできないと思うし。


・12月20日(土)

今日、日本信販から、クレジットカードの12月の請求書が来てた。はぁ。
大きなため息。11万円余。。。 奨学金も返さなきゃならないのに……。うー。
また、どっかに借金するか? はぁ。東京三菱銀行は私にこれ以上投資して
くれないだろうし。はぁ。……はぁ。

それはそれとして。

ま、12月のお給料を期待しよう。はは、は。。。 年末調整で、普段よりは少し
多いだろうし。。。

今日夕方、大親友のマキちゃんに会って、使ってないARMADAを貸した。
彼女、パソコンさわったことない娘で。最初、幕張のオフィスビルの1Fの
グレ電(モジュラージャック付きの公衆電話)で、インターネットとニフティサーブの
実演をし。私のページとか、朝日新聞とか、Yahooで、彼女の好きなミュージシャン
(ちなみに、斉藤和義と、岡村靖幸)のファンのページを見せたり。……すごい感動
してた。毎日おぐちぃの日記読めるね!とか言ってたけど、毎日は更新してないんだけどな。
ははは。。。

そのあと、場所をマックに移し、日本語入力の特訓。ATOKの。ワープロはさわったこと
あるらしいんだけど、どうも勝手が違うらしい。彼女、どうしてもカナ入力がいいと主張し。
あんまりローマ字に慣れてないとか。うーん。カナ入力は私も分からん。。。
1時間くらいで、何行か文章を作成し。秀丸で。最後にファイルの保存の仕方を教えて。
なんか、全然知らないことを人に教えるのって快感だよねぇ。ハルキさんが人間には2種類
あって、人にものを教えるのが好きな人と、教わるのが好きな人がいる(好きな人、じゃなく
得意な人、だったような気もするけど)、って書いてたけど、私は完全に教えるのが好き!
教わってると、まどろっこしいんだよね。なんか、説明過多って感じをよく受ける。でも、
ああ、それは分かったから次に進んでよ、なんて言って、相手の気分を害したくないし。

いいけど別に。

そう。なんだっけ。マキちゃん。

でも楽しそうだった。私も楽しかったけど。はやく、キーボードに馴れて、新しい小説を
パソコンで書いて下さい。慣れれば絶対、いかなる筆記用具よりもキーボードの方が
速いと思うから。うん。キーボードの功罪って、きっとあるんだろうけどね。でも私は
とりあえず今の状態では手放せないな。口で喋ったものがそのまま入力されるボイスタイプが
実用レベルに至るか、それより先に、脳波をそのままコンピュータに伝える装置が出来るか、
そのどちらかが実現するまでは。


・12月21日(日)

幕張のおかじま電器で、一太郎Office8を買おうと思うが、どうも決心が付かず。
……、Xのキーに、伸ばし棒「ー」を当てることが出来るんだと。ATOK11/R1.1だと。
それだけのために、1万円以上を出す価値が、あるのか、ないのか? 確かに、
伸ばし棒って仕事でも日記書きでも、よく使う。カタカナでも、ひらがなでも。
うー、とかね。で、確かにローマ字(ほら!)入力をしてると、伸ばし棒の場所って一番
上の段だし、右手小指だし、使いにくいこと、この上ない。ローマ字カナ入力の
人なら、みんな感じてる(感じてなくても、使いにくいんだけど)と思うし。
どうしても、手首をグッと前に出す感じになるもんね。どうして、ATOKは、Xに
伸ばし棒を(って何度も書いてて思ったんだけど、伸ばし棒の正式名称って
なんだっけ。拗音?撥音?……違うよな。なんだっけ? ま、いいや)、ATOKは
伸ばし棒をXに振れないのかなってずっと思ってた。たしか、富士通のOASYSは
できるんだよ。ローマカナ入力でも。ね、たしか。

で、ATOK11/R1.1で、それが実現したと某雑誌で読んで、非常に嬉しかったわけ。
ならさっそく、買おう、と。けど、単体で買ってもしょうがないし(高いし)、
だったら、Office製品を購入して、日本製のソフトを多く使うようにした方が
いいじゃない。なんとなく、気分的に。それで。……たぶん、多くの借金にも
かかわらず、あと数日のうちに買うでしょう。きっと、秋葉原で数千円安いのを
みつけたら、速攻Getでしょう。私の予想だと、24日あたりかな(^^;(^^;

それはそうと。一太郎Office8、とりあえずこのときはグッと思いとどまり、
CDコーナーやスケベ雑誌コーナーを経て、写真雑誌コーナーへ。
出たばかりのアサヒカメラをパラパラと眺める。あんまり買いたい気持ちには
ならず。で、ひさびさにフォトコンテスト誌をみて。すぐに一枚の写真に引きつけられ。
でも、イイ写真が一枚載ってたからって、千円以上する雑誌をぽんと買っちゃあ
ダメだよね。借金かさんでるし。ねぇ。で、今日のところは、アサヒカメラも
フォトコンテストも買わずに、切れてた豆球2つと、10wの蛍光灯を1本
買いました。そう、ここは電器屋なのですよ。ははは。


話が前後するけど、実は今日は写真を撮りに、東京に出かけたのでした。
何も撮れなかったけど。行ったのは、原宿、新宿、銀座。この順に。
まずは原宿で降りて。この街、私が撮影対象としている年代の女の子の
人口密度が異常に高いことで知られている、けれども、例の通り、歩いて
みると、あまりに人が多くて、すぐに気分悪くなっちゃうのね。なんか、
あの年代の女の子たち、それもいろんな顔をした(当たり前だ)子たちを
見てると、なんか、どーでもよくなってきて。私、ああいう接近戦は
ダメみたい。よくげーのーじんとかで、「原宿でナンパされましたぁ、じゃなかった
原宿でスカウトされましたぁ」って言ってる娘がいるけど、プロは偉大だよね。
うん、医大じゃないよ。よくもまあ、あれだけ芋洗い状態で、ねらった獲物を
Getするんだから。ま、私とは目的も使命感も違うんだろうけど。私と彼らと、
どちらがどうというつもりは毛頭ないが。

で、新宿。そのまえに、代々木の駅のホームの端でとても気になるポスターを
見つけたのだが。それはあとで。新宿、なぜか歩行者天国になっておらず。
なんだかなぁと思いながら、リズムを作る意味で、コニカサロンへ向かう。
名前は忘れてしまったんだけど、原?さん、とかいう方だったような……。
モノクロの、私が好きなタイプの街のスナップ写真が全紙で40枚ほど
並べられ。私の常として、ぱっぱっぱっ、と写真を見ていく。そのテンポが
今日は落ちない。自分が好きな写真の前では、もちろん立ち止まって、じっくり
見せてもらおうと思ってるんだけど。……写真を見るペースが落ちない。
そのまま、最後まで行ってしまった。……うーん。うーん。何とも言えない。
公共のインターネットに置かれたホームページだし。作者の人のプロフィールを
みると、私より10歳上の、40歳。出版社を経て、フリーとな。おもに、
ドキュメンタリーを撮ってるという……。ということは、この、街の写真は
余技ということなのかな? 広い意味ではドキュメンタリーと呼べないことも
ないとおもうけど。これがまぁ、外国だったらドキュメンタリーともちろん、
呼んで差し支えないだろう。日本国内の写真だったら、もう少し、テーマ性とか
メッセージ色が強いだろうと思われ。いやいや、この写真展の写真をドキュメンタリー
と考えている(主催者側が)とは、全然思ってないけど。
彼が主に撮影しているという、ドキュメンタリーの方を見たいな。悪いけど、
写真展の、街の写真は、何も感じなかった。悪く言えば、中途半端。よく言いようが
ないんだけど。だって、そうなんだもん。なんというか、なんというか、
言葉を足すのが難しいけど。会期中にもういっぺん新宿に行くことが
あったら、もういっぺん足を運んでみようと思ってるけど、そうしたときに、
自分の感じ方がどう違うか、同じか、試してみようと。でも、きっと同じだと
思うけど。

とにかく面白くない。もっと厳しい言葉で敢えて言うとすると、内容がない。
非常に残念なことだと思うけど。


となりの小スペースでやってる若い人の写真展の方は、奥の方の作家の、
3枚あったモノクロの一番右、男が右を向いて倒れてる写真がよかった。
でも、なんでモノクロとカラーが混ざってるの? よく分かんないんだけど。


銀座では、CONTAXサロンに行き。おじさんに、159MMのピントグラスの交換を
頼むと、預からないと出来ない、という。それは困る。だって、こないだ
直したばかりの167MTは、原因不明の故障中。ある日、電池を入れ替えたら、
ギシャギシャ意味不明の誤動作を起こし、そのまま止まった。……。
誰かが言ってたけど、ツァイスのレンズがニコンかキヤノンのカメラに
(ミノルタでもPENTAXでも、オリンパスでもいい)付いたら、だれも
京セラのカメラなんか、買わないよ、って。

なんでもいいけど、電気系統が弱いのは、どうにかしてくれ。
どして、カメラのくせに、裏蓋のところにRESETボタンがあるんだよ!!

はぁ。

コンタックスサロンではコンタックス写真コンテストの入賞作品の展示が
あってた。上位入賞のうまい写真よりは、中高生の部とか、初心者の部の
人間味がある写真の方が、グッと魅力的に感じた。ま、審査員の写真家にも
よるんでしょうけど、ね。ま、写真コンテストの色というのも、もちろん
あっていいとおもうけど、ね。


・12月22日(月)

今日は仕事でSPEEDと坂本龍一さんのインターネットライブの取材に行ってきた。
SPEEDは、フジテレビで収録のリハの取材。坂本さんの方は、恵比寿でやってる
コンサートのインターネット中継の様子を、大手町で拝見するという……。
非常に感動した。アンコールで、戦場のメリークリスマスを聞いたりして。
本人、照れてた。「ついにやっちゃいましたねぇ。あんまりやりたくないんですよ。
10年もこれかい、みたいな。でも、悪くないですね」なんて。このへん、すごく
B型ちっくだな、発想回路が。ご本人がB型かどうか、私は知らないんだけど。

あんまり詳しく書くと、仕事しないで何やってんだ!って怒られそうだけど、
大手町の会場にはグランドピアノが2台。MIDI再生装置を付けた……。
恵比寿の会場から128KのISDN回線で送られてくるデータは15秒
遅れだとか。でも、ものすごいイイ音鳴らしてた。数メートルしか離れて
ないところでじーっと聞いてたんだけど。次々と鍵盤が押され、戻るのを見ながら。
こうなると、なにが生歌だか分かんないよな。鳴ってる音は実際に目の前でピアノの弦が
たたかれて鳴らしてるんだけど、演奏者は離れたところにいて、しかも
15秒の時差がある。うーん。でも、非常に感動した。すごいよかった。
坂本龍一さんの音楽って戦メリくらいしか知らなかったけど、こんどコンサートに行きたい。
……やっぱり、1ヶ月に一度はコンサートに行きたいよなぁ。
生で空気のふるえを感じたいよね。クラシックの生もしばらく聞いて
ない。うー。バイオリンやチェロが聞きたいよ。うーん。

SPEEDの方も、よかったよ。みんな可愛かった。でも、ちと時間が短くて、
写真撮るのに精一杯。すごく期待してたWHITE LOVEの前に、追い出されて
しまったのがすごく残念。しかたがない、CDを買って練習しよう。
(練習するんかい??)
きっとイイ写真がたくさん撮れてるだろうから、原宿でサービス版
並べて、行商でもするか。日銭稼いでどうするんだっつうの??

あとなんだろ。そうそう、いつも母に作ってもらってる昼食のおにぎりを
食べる時間がなかったから、フジテレビの社屋を出てから、ゆりかもめ、
一駅分歩いて、そのあいだにおにぎり2個パクつくということを敢行して
しまった。うーん。でも、なかなか美味しかった。私の大好きな缶入り
(粒いり)のコーンスープと相まって。

それくらいかな。28日から31日(か、1月1日)まで、東北旅行に
出ることを、先ほど決めた。その前に必要なアイテムがひとつ。モバイル・ギア。
その日あったことを記すのに、これ以上の物はないでしょう。ねぇ。
ほしいなぁ。5万円は切ってると思うんだけど。ドコモのと、どっちが
いいのかなぁ。変更点、て通信に使う端子(モデムor携帯)だけなの、かな??

分からん。こないだ衝動買いをして今マキちゃんのところにあるARMADAは
ノートPCではあるけれども、モバイルとか呼んだ日にゃあ、担いで八甲田山を
歩かされそうだもんな。なにゆえに八甲田山、というつっこみはお互い、なしね。
液晶、氷点下とかに弱い(かもしれない)じゃん。ははは。。。

んなとこ、かな。

「タイガーと呼ばれた子」の次に読む本が決まった。阿部和重の
「インディヴィジュアル・プロジェクション」。なんとなく。前から
気になっていたの。パラパラめくってみて、購入。津田沼パルコの4F、
芳林堂で。

今日、読み始めた。


・12月26日(金)

「インディヴィジュアル・プロジェクション」のあとに読んだのは、
佐伯省著「疑惑~帝銀事件・最高機密の化学兵器~」。帝銀事件で使われたのは
青酸カリではなく、旧日本軍の秘密化学兵器だった、という話。
ひとりの捜査員の記録をもとに、科学的な裏付けを重ねて、真実を明らかにしていく。
被害者の検視にあたった東大医学部の教授らのもとに足を運び、検視結果のウソを
一つひとつ暴いていく様子はとてもスリリングだと言える。

けど、真犯人は?というところまではいかない。歯科医の某という名前がたびたび
登場し、著者は彼が真犯人だと推測するのだが、その根拠がよく分からない。
中野学校で変装術を教えていた、というだけ? ……また、真犯人のバックには
進駐軍がひかえていた、事件は実は進駐軍が手にした旧日本軍の秘密化学兵器の
威力を試すために行なった人体実験だ、と著者は力説するのだが(もしかしたら
そうなのかもしれないけど)、でもやはりその根拠もきわめて弱いように思える。

たとえていうと、富士山に登るのに準備をして、体を鍛えて、3合目まで歩いて、
頂上まで行くぞ、という気合い満々なのにもかかわらずブーンてヘリコプターで
頂上まで一気にたどり着いてしまう……みたいな、そんなふうに思えた。

たぶん、この事件の背景・事情を何も知らない無責任な一読者の感想に
過ぎないんだろうけど。


・12月27日(土)

「インディヴィジュアル・プロジェクション」は、なんか漫画みたいな話。
わざわざ小説にしなくても、いいじゃん、青年漫画誌かなんかに載せれば。
読んでみて、何も感じなかった。私、暴力的なのにもともと拒否感を示して
しまうのね。でも、どんなに暴力的な小説だとしても(いや、暴力的な
部分・シーンを含む小説だとしても)、何か伝わるものがあれば、それは
いいと思うんだ、その暴力的なモノに必然性が感じられるということだけど。

この小説はどうなんでしょう。なんとか塾というのも、全然リアリティないしなぁ。
そうか、リアリティというのは人によって違っていて、村上春樹の小説にリアリティを
感じる人もいれば、宮本輝の小説に感じる人もいる、また、池澤夏樹の小説にしか、
リアリティを感じられない、という人もいるかもしれない(全部、私が好きな作家
だけど……)。もちろん、小説は虚構で、虚構だからこそ人によって、あるジャンル・
タイプの小説家の持つ世界観にリアリティを強く、偏ったかたちで感じるのであり。

……エラソーに何書いてんだろ。当たり前のことばかりじゃんか。。。

そう、上にごちゃごちゃ書いたことを翻訳すると、私はこの小説を読んでも全然
面白くなかったし、たぶん、この作家の小説は二度と読まないだろう、ということ。
もし万が一、以下のような出来事がない限りは。

最愛の彼女(ずっと年下)が「ゆ~ちゃん(私の名前はユウイチ)、阿部和重さんの
小説を読んでくれたら、こんなこととか、あんなこととか、してあげちゃうわよ~。
うふっん」なんて、いろいろいいことをしてくれたら、どんなにつまらない小説でも、
1、2冊はぺろっと読んじゃうだろう。けど、私の人生において、あまりそういう
シチュエーションは用意されていないと思われ。

ますますどーでもいい。

会社に行く前に、再び津田沼の芳林堂で新しい本を買い求め。LINUXのガイド本を買って、
で、今日から読む本を探したんだけど、ない。決まらない。どうしよう。。。
文庫のコーナーをうろうろしても、どうしても読みたい本が決まらない。仕方がないから、
(というのは、前に読んだことがあるので)池澤夏樹さんの「マシアスギリの失脚」を
文庫で買った。前にハードカバーで読んだときは、すごく楽しかった記憶がある。